コロナ禍が徐々に解消され、制限されていた集まりが出来るようになりました。
オンラインからオフラインへ。
イベントやセミナーがリアルに開催されることで増えている貸会議室の利用。最近では、オフィスを撤退して「集まる時だけ借りる」というような利用の仕方も増えてきました。
今回ご紹介するのは、北九州市小倉にある株式会社アイ・エム・シー。運営する貸会議室のスタッフを募集します。
働く人にとっても魅力的、高級感のある落ち着いた空間
小倉駅からモノレール沿いをまっすぐ進み、平和通り駅を過ぎた辺りでぶつかる交差点、小文字通り。
その通りを足立山の方へ向かって歩くと、左手にPARKINGと書かれた大きな建物が見えてきた。
今回訪ねるパークサイドビルは7階までが立体駐車場で、9階に事務所と貸会議室がある。
エレベーターを降りてまず目に飛び込んできたのは、奥行きのあるホテルライクなロビー。
会議室と聞いて想像する景色では、ない。
照明は皓々と照らされる蛍光灯ではなく、ワントーン落としたダウンライトと間接照明が品よく配置。大人な雰囲気が、そこにいるだけで気分を高めてくれる。
会議だけに限らず、街コン・婚活パーティーなども開催されるほど、隅々までセンスの行き届いた空間。実は利用する側はもちろん、働く側としても魅力的なのだという。
現在ここで働いているのは、社員3名、パート社員1名、派遣社員1名の計5名。全員が女性だ。
共通している仕事は、接客、設営、清掃。社員はそれに加え、経理やテナント業務、館内の備品のチェック、業務委託をしている駐車場管理会社との連携など、個人が担当している業務がそれぞれにある。
貸会議室運営とひと口に言っても、仕事内容は想像以上に幅広い。
事務と体を動かす作業でメリハリをつける
まず話をしてくれたのは、学生時代にここでアルバイトをしたのち社員になり、現在チーフとして働く濱田さん。
働き始めてもうすぐ6年目だ。働きやすく、仕事の要領が分かっていた事が社員になる決め手となった。
具体的にどのような点が働きやすいのだろう。
「会議の前に部屋の準備をするのですが、体を動かすことが多いので、事務作業だけではないところが自分にとっては働きやすいです。ずっと座りっぱなしが私には出来ないので。動くことで仕事にもメリハリがつきますね」
フロア全体の清掃も自分たちで行っている。
もしかして、飾られている生花も自分たちで?
「お花は状態を見て2週間に1回、生花店へ交換の手配をしています。常連のお客様からは『お花変わりましたね。素敵ですね』と言われることもあるんです。そうやってお客様からお声をいただく事が一番嬉しいし、やりがいに繋がっています」
丁寧な気づかいでお互いが気持ちよく
同じくチーフという立場で、ビルの現場のリーダーとして、運営、接客、経理を任される竹内さんは、立地の良さもここで働く利点に挙げていた。
「モノレールの最寄り駅が近く通勤しやすいのは良いですね。また、下がパーキングということもあり、スタッフは自由に利用する事ができます」
確かに、平和通り駅から、徒歩で5分程。小倉駅から歩いたとしても10分程だ。
駐車場も確保されているならば、車通勤にも便利。
竹内さんは、学生の時にここでインターンシップで就業体験をしたのち、アルバイトとして採用され、就職活動を経て正社員になった。
「インターンの時に、まず綺麗で高級感のある空間が気に入りました。実際働いていて気付いたのは、例えば水垢を残さないようにしようとか、常に次の人のことを考えた行動を取るという社風がここにはあるんです。そういう丁寧さは運営している私たちにとっても、使っていて気持ちが良いなと思います」
「常連のお客様が多くて、普段いつも使う備品を予約が入ってなくてもさりげなく入れておいた時なんかに、『助かります、ありがとうございます』と言われることもあって。それに気づいてもらえた時が一番嬉しいですね」
働く自分たちが気持ちがよいと感じるほどの丁寧さは、利用する側にも伝わるのだろう。それが常連のお客様が多い秘密なのかもしれない。
若手の力量を会社が認め、自分の「やってみたい」が可能に
「お弁当の手配やレイアウトの確認等、お客様とやりとりを何回もしていくのですが、終わった後に『うまく行きました』『成功しました』という声を聞くと、やって良かったなと感じます」
そう話すのは、株式会社アイ・エム・シーの親会社で北九州市若松に本社がある株式会社西日本メタルの総合職から、一昨年10月に接客業をやりたいという思いで異動してきた池田さん。
「会議室運営なので、普段はご来館される方や、電話・メールの対応などの接客業がメインにはなりますが、実際に働いてみると月極駐車場のお客様からの問合せ対応や、最近は経理の仕事も少しずつ任せていただけるようになり、徐々に多岐に渡って出来てるのかな、と」
「自分としては接客も大事なんですけど、それ以外にも色んなスキルを身に付けたいなという思いがあるんです」
濱田さん、竹内さんのように若いのにチーフを任される、また池田さんのように、希望する業務にも積極的に挑戦出来るというのは、会社側がきちんと意見を聞いて、力量を認めてくれているということなのだろうか。
「そうですね。会社側から認めていただけてるのかなというところは、自信になっています。私は割と物怖じせずに意見したりするので、上の者も『分かった分かった』という感じで」
生き生きと話す濱田さんの姿が印象的だった。
社内には、目標金額を自分たちで決めて、達成したら報奨金がもらえる制度もあるのだとか。
頑張りが目に見える形で還元されるのは、働く上でのモチベーションになる。
「以前、いただいた報奨金で近くのホテルの鉄板焼をみんなで食べに行きました。そういうのは嬉しいですね。頑張ろうって思えます」
現場の意見を汲み取る風通しの良さで課題解決につなげたい
全員が女性スタッフで運営されている施設において、女性ならではの丁寧な対応には目を見張るものがある。しかし、逆に女性のみで運営することの大変さはあるのだろうか?
「設営で、壁を動かしたり机を出したり椅子を積み上げたりするのは、結構体力が要るんです。お客様をお待たせできないので、テキパキ動かなくてはいけないんですね。かなり体を動かすので疲れることももちろんあります。ただ、やり終えた後は達成感がありますね」
そう笑顔で話してくれたが、女性スタッフが設営、撤収作業という力仕事を全部こなさねばならないのは、長期的に考えると課題だ。
また体力勝負という中、年間休日が少ないのも現場で働く社員にとっては厳しい現実だという。
後日、アイ・エム・シーの人事を担う、西日本メタル総務部総務課課長、榮さんにオンラインで話を伺った。
「働くメンバーが女性ということで、スタッフには高級感のある場所で落ち着いて仕事をしてもらいたいんです。ただ、設営の時には力仕事になりますので、やはり大変かなと思います。補助具を使ったりとか、機械の力に頼るとか、改善策は考えていかないといけないと思ってます」
社員の日常的なサポートや、抱える問題のケアをするという意味で、現場から出てくる意見をまとめる常勤の管理者が欲しいというのが、今回「福岡じょしごと」掲載に至った経緯でもある。
「うちは今、年間休日が非常に少ない。そこを将来的には増やしていかないと」
現場の課題を認め、対処していこうとする姿勢が画面越しに感じられた。
子育て中でも柔軟に対応、思いやりの上に成り立つフォロー体制
「管理職希望でも、まずは現場を分かってもらう為、最初はシフト勤務、最終的に管理者になった時には常駐勤務の形になります。責任者だけが欲しいという感じではないので、柔軟に対応していきます」
子育て中の人も働けるのだろうか。
「スタッフの中には、小さな子どもがいるので週3日9時〜16時まで、旦那さんの扶養の範囲内で仕事がしたい、という希望に合わせた形で働いてもらっている人もいます。『状況が変わってもう少し長時間働けます』とか、『日数増やせるようになりました』とか、その時々に応じて労働条件を変えていく形でも採用出来ればと思っています」
いきなり正社員が難しい場合は、パートや契約社員からスタートでもOKだという。
社会復帰したい人や時間に制約がある人にとっても、多様な条件を選べるというのは大きなメリット。
復職のハードルも下がるだろう。
ただ、急な子どもの発熱など予測不可能な出来事には、現場スタッフの受け入れ態勢は実際どのようなものなのだろう。そのことについて、濱田さん、池田さん、竹内さんはそれぞれこう話す。
「実は今日も、子どもが熱を出して休んでるスタッフがいるんです。基本的に社員がいるので、急なお休みとなった場合は社員でカバーしています」
「出来るだけ家庭を優先していただきたい思いはありますね。ただ、その時の人員の状況によっては、出来るだけこの時間までは残ってもらいたいな、と思う事も正直な気持ちとしてはあります」
「働く上で、協調性と思いやりは大事にしています。止むを得ない事情で急に休みになることに関しては、仕方のない事だと思います」
大変な状況も時にはあるが、受け止めてフォローしたい。
言葉を選びながらも真摯に答える3人の話から、社内で大切にする「思いやり」の姿勢が感じられた。
榮さんが最後にこんなことを話してくれた。
「彼女たちには、売上の数字を追いかけるのではなく、まずはお客様に『使って良かったな』『また使いたい』と思ってもらえるようにと話しています。本当の意味で”お客様目線”になれる人がここでは活躍できるんです」
数字よりも何よりも、お客様に満足してもらうこと。それが、榮さんや働く彼女たちの想い。
「お客様から直接もらう声が何よりも嬉しい」と誰もが話していた。
お客様のために出来ることをとことん考え実行することが好きな方、是非、ワンランク上の貸会議室を一緒に運営してみませんか?