「食品や日用品を買うことの多い女性やママこそ、マーケティングの仕事に向いていると思うんです」
こう語るのは、北九州に本社を置く、グランド印刷株式会社の代表・小泊さん。
54年前に印刷会社としてスタートした同社は、今ではその域を超え、不動産関連の通販やDXなど9つの事業を展開しています。
今回は、博多区にある福岡支店で、WEBマーケティング職のアシスタントを募集します。仕事内容がイメージしづらい職種かもしれませんが、未経験でも応募可能です。
未経験から、会社を支えるマーケターに
博多駅筑紫口からバスで10分。筑紫通から少し入った閑静な場所に福岡支店はある。
少し早く着いたので外で待っていると、「入っていいですよ」と声をかけてくれたのは、小泊さん。
社内の壁には、アーティストと組んで同社がデザインしている「Arms」の壁紙が使用されており、スタイリッシュな雰囲気を醸し出している。
今回、お話を伺ったのは、代表取締役社長の小泊さんとマーケティング部主任の長濱さん。
長濱さんは10年前、グランド印刷に入社。
「面接は社長と話が盛り上がって、1時間話していました(笑)。楽しくて、すごい方だな!この会社で働きたい!と思ったんです」
2回の産休育休を経て、今は5歳と1歳の子を育てながら、9時~17時の時短勤務をしている。
そんな長濱さんが、今の仕事をするようになったのは、一人目の育休復帰直後。産休前に所属していた事業がなくなることから、マーケティングの仕事を担当することになる。
未経験からのチャレンジだった。
「当時、育休を取ったり、時短勤務をしたりしているのが、私しかいなくて。表現が難しいんですが……なめられたくない、という思いもあって。なにか“武器”を持ちたい。そのためには知識だ!と思い、子どもを早く寝かせて、必死に勉強しました」
長濱さんは、基本的な知識を身につけるための「ネットマーケティング検定」やリスティング広告の「IMA検定」、さらに2人目育休中には「SEO検定」も受検したそう。
そのモチベーションはなんだろう。
「なりたい自分になるためです。何を聞かれても答えられる人になりたいですね」
入社当時から彼女を近くで見ている小泊さん。
「子どもができてから、積んでるエンジンが変わったよね。育休中に、SEO検定を受けていたのは、びっくりした!今では、会社の成長に欠かせない存在ですよ。僕の方が色々教えてもらっています(笑)」
仕事の面白さは「数字で結果が見えること」
毎日、どのような仕事をしていますか。
「朝は、前日の広告の効果を確認するところから始めます。Googleのアナリティクスを確認し、閲覧数や購入数を見て、分析します。それから、どうやったら購入に至るかを考え、サイトの改修を指示するなどしています」
「その他にも、メルマガやコラム記事の執筆や、サイトに使う写真の撮影も。マーケティング全般の担当が私一人なので、色々していますよ」
これらに加え、日々更新されていくアルゴリズムや情報を、YouTubeや広告運用会社のブログなどから収集することも欠かさない。
このような積み重ねが功を奏し、同僚から「お客様の層が変わったよ!」と嬉しい言葉をもらったり、サイト訪問から購入に至る割合が上がったりしている。
「この仕事は、自分がやったことがダイレクトに数字に表れるので、そこが面白いですね」
子どもの熱などで急な休みを取らなければならなくなった時は、どのようにしているのだろうか。
「チャットで申請を上げるだけです。マーケティングの仕事は納期がないので、急な休みがあっても、どうしよう…!となることも少ないですよ」
子育て中の女性が多い職場なので、急な休みや早退にも理解があるという。
未経験でもOK!世の中に必要とされる人材を育てていく
今回の募集は、未経験でも応募可能だとか。
「経験がない分、柔軟に仕事を覚えてくれる面もあるので、そこは、ハンデとして捉えないでほしいですね」
「細かいデータを見ることに苦手意識がない方は、特に向いているかもしれません」
と長濱さん。
「マーケティングを活かして、これからも様々な事業をつくっていきたいと考えているので、そういうことを面白そう!と思ってくれる方が来てくれると嬉しいです。働き方に制限があったり、仕事をしていない時期があったりしても、向上心があれば大丈夫です!」
と小泊さん。
いわく、日々の買い物などで養われた感覚こそ、この仕事に役に立つとか。
「何気ない日常生活の裏には、思わず行動してしまうような仕掛けがある。購入者としての、その感覚を仕事に生かしてほしい」
入社後は、長濱さんのアシスタントとして、簡単な作業から覚えていってもらうとのこと。
「マーケティングの仕事の全体像をつかんでもらった後は、適性に合わせて業務を任せていこうと思っています。例えば、細かいデータを見ることが得意な方にはデータ分析を。ライティングが好きな方は、コラムなどをお願いするというように」
小泊さんは、今回の採用についての思いも話してくれた。
「マーケティング人材は、今後さらに求められる職種になると思っています。スキルを身につければ、世の中に必要とされる人材になれる。そういう人たちを育てていきたいんです」
「事務職で復帰しても、給与アップは難しいこともある。営業職で復帰すると、急な休みの対応が難しいこともある。でも、この仕事であれば、短時間でも成果が出せて、売上に貢献できる。時間の制約がある方にも、やりがいをもって働いてもらえると思います」
世の中のニーズにあった仕事であること、制限のある働き方であっても活躍できることから、「マーケティングの人材育成は、世の中の課題解決にもなるんです」と力強く語ってくれた。
事業をつくり育てる仕組みがある
「新しいことへのチャレンジが好きなんでしょうね」
と笑う小泊さん。
大学卒業後、今とは別の印刷会社に入社し、当時では珍しい、ネットとチラシをかけ合わせた事業を考え出した。
その後、ITベンチャーに引き抜かれ、会社の立ち上げから関わるなどの経験もしている。
2002年にグランド印刷株式会社に入社した後は、効率的に仕事を進められるよう、顧客情報などをデジタル化していった。
そうやって蓄積された情報が、リーマンショックやコロナ禍などの危機から会社を救ったという。
「マーケティングを起点に、お客様のニーズを見つけ、時代にあった事業をつくってきました。そして、事業を成長させるために、クラウドツールなどを使ってDX化を進め、『誰でも売れる』仕組みもつくりました」
実際、新事業がスタートした当初、担当者は主婦パートの方、一人。それでも、仕組化されていることで、売り上げを伸ばしていくことができた。
彼女は今、その事業の責任者として活躍しているという。
「お母さんってすごいな、と尊敬しているんです。仕事と育児と家事と、休む暇がない。そんな姿を見ているから、忙しい中でも、彼女たちがもっと活躍できる環境をつくりたいと思っています。マーケティングは、ぴったりの仕事ではないでしょうか」
そう語る小泊さんは、6児の父。
「平日は幼稚園の子をバス停まで送ったり、土日は習い事の送迎を手分けしたり、皿洗いをしたり……。とにかく大忙しです(笑)」
と、父親の顔が垣間見れた。
人を育て、活躍できる場をつくる
新しいことにチャレンジし続けているグランド印刷。
今後は、どんなことに挑戦するのだろう。
「50の事業を創出し、50人のリーダーを育てるというビジョンを掲げています」
と小泊さん。
その根底には、やはり人への思いがあった。
「今は時代の流れが速いので、事業を切り離したり、合併したり、スピーディに対応できる組織が求められています。当社もそんな組織になっていくことを目指しているんですが、そのためには、自立した小さなチームや、自分で考えて動ける人が必要です」
そんな小泊さんの思いが伝わっているようで、最近は社員から「〇〇をしたい!」と声が上がってくることも多くなったという。
長濱さんも
「マーケティングのチームをつくりたい。そしてもっと専門的なことに挑戦したい」
と話してくれた。
「能力のある人には若くても事業責任者を任せて、事業を育てていったり、そこから新たに事業をつくったり、という経験をさせたいんです。ビジョンは、『リーダーを育てて、彼らが活躍できる場をつくる』と言ってもいいかもしれませんね」
「今はまだ、理想と現実のギャップがあるんだけど。DX化したことで、目指す姿は明確になっている。あとは、もっと人を育てたいですね」
と小泊さん。
ビジョン実現への基盤は整ってきているようだ。
グランド印刷には、社名からは想像できない、たくさんの事業がありました。
それらはすべてマーケティングを生かし、時代と顧客のニーズを捉え、売れる仕組みまで考えられたもの。
「事業成長の起点となるマーケティング」
自分のスキルアップとともに、会社が成長していく過程を間近で見ることができる仕事。
グランド印刷で、あなたと会社の未来をつくっていきませんか。