かつてのホームセンターといえば、大工さんや農家の方などが工具や資材を買いに行く場所というイメージがありました。
しかし、最近ではインスタで話題の商品やおしゃれな観葉植物が並んでいたり、モノづくりのワークショップを開催していたりと、大人も子どももワクワクするような場所になっているのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、ホームセンターグッデイを経営する株式会社グッデイ。
店長・リーダー・バイヤー候補として働く方を募集します。
子の看護休暇や半休制度など、女性目線を大切に。
西鉄福岡駅から歩いて10分ほど。ビルの10階にある本社にお邪魔すると、室内にはたくさんの植物が置いてあり、なんだか癒される。
こちらでお話を伺ったのは、人事総務部に所属し新卒採用をメインにすべての採用に関わる神武(こうたけ)さん。
「実は初めての女性正社員が入社したのは、私が入社する5年前。2009年からなんです」
それまでも女性の採用は行っていたのだが、当時のホームセンターに対する男性的なイメージからか、たまたま入社する方がいなかった。
しかし、今では会社も女性の活躍に大きな期待をしており、バイヤーや店長として活躍する女性社員も続々と出てきている。
背景には、店舗に訪れる女性客の増加がある。
「コロナによるステイホーム期間の影響もあって、人々の関心が『家の中』に向いている今、DIYや小物作りなどを始めたいと来店される女性のお客様も増えているんです。店舗作りにおいても『女性目線』が重要視されています」
店舗でコストコの商品を扱うコーナーを作るという新しい試みも、女性社員の意見が採用されたもの。
このように、活躍事例は増えつつあるものの、今の段階では育児をしながら働く社員が少ないのも現状だ。
「女性社員が初めて入社してから13年。まだまだ結婚や出産を経験している社員が少ないんです。なので、私たちがモデルケースになって後輩に示していかないと、制度や社内の理解が広まっていかないのではないかと思っています」
実は神武さん自身も、12月に出産を控えた妊婦さん。
『次に続く人のため』とチャレンジできるのは、会社としての制度も整いつつあるからだろう。
「2020年10月には『えるぼし(女性の活躍推進に関する状況等が優良な企業への厚生労働大臣による認定)』を取得しました。また、基本的には無給のところが多い『子の看護休暇』も、当社では有給として扱っています」
他にも、子どもの参観など行事の際に使える半休制度を希望する声が以前から上がっていたのだが、そういった社員の声がきちんと反映され、制度として導入されている。
「『家族でつくるいい一日』という理念を掲げている会社だからこそ、働く社員にも家族との時間を大事にしてほしいと願っています。そこで、年に4日間のリフレッシュ休暇制度を設けており、社員全員が取得しています」
「結婚や出産を機に退職を考えるのではなく、社員一人一人がいろいろな働き方を見出していける環境になっていってほしいというのが人事としての願いです」
その思いは成果として表れており、育休から復帰して時短で働いている社員もいるほか、新卒入社社員の男女比において、女性の割合が高い年も出てきている。
「社内の動きや福利厚生、考え方という部分は会社の理念に沿って変わってきています。どんどん働きやすくなっているのを感じますね」
多様な働き方と、ステップアップを目指せる仕組み
制度の充実が進む中、入社後はどんな働き方ができるのだろう。
「正社員としての入社はもちろん、子育てなどで長時間の勤務が難しい方は、まずはパートナー社員(パート社員)として経験を積んでいただけます。そこから社員登用を目指したり、地域正社員(転勤の範囲が転居を伴わない範囲の正社員)へのステップアップをしたりも大歓迎です」
勤務体系の区分だけではなく、グッデイには求められる仕事の範囲や難易度に応じた5つの等級があり、ジョブローテーションや研修などを通して、社員の能力を向上させる仕組みが整っている。
「今までのキャリアや経歴によって、入社時に与えられる等級もさまざまです。
活躍の場はたくさんありますので、今までのご経験や、どういったところでグッデイに貢献していただけるのかをお聞きし、一緒にマッチするところを探していけたらいいなと思っています」
初の女性社員から店長へ。自らがロールモデルとなって道を作る
次に取材に伺ったのは、北九州市にあるグッデイひびきの店。
オープンしてまだ5年目だという新型の店舗は大きな窓から光が差し込み、明るくおしゃれな印象だ。
店内にはデジタル工作機材を扱うことができるグッデイファブという工房もあり、当日も女性のお客様が利用されていた。
ここで店長を務めるのは入社14年目の木下さん。
グッデイ初の女性正社員として入社した彼女は、前任の小野田店にて社内初の女性店長を任されたのだというが、不安はなかったのだろうか。
「女性社員がゼロの会社に入社するのは、正直めちゃめちゃ勇気がいりました。でも、私たちが頑張らんと次に続く人が入ってこない。絶対負けられんねって同期の子と一緒に今まで頑張ってきたんです」
しかし、女性初の店長にと打診されたときは、責任の重さを感じてその場で泣き崩れてしまったという。
当時まだ32歳。実力を認められての打診だったのだが、自分よりも年上の方々を部下に持つことや、店舗運営の経験や知識が足りていないのではないかと不安でいっぱいだった。
「でも、道をつくらないと。私が弱音を吐いて引き受けなかったら、そこで女性が店長になって活躍していくという会社の計画が止まるじゃないですか。だから、頑張ろうって思えました」
「大変さを感じさせない」という大変さ
店長業務の大変さを伺ったら、木下さんの口からこんな答えが返ってきた。
「大変だと感じさせないことが大変です」
矛盾とも思える答えに、一瞬ハッとさせられる。
「店長の業務は売り場や従業員、そして売り上げの管理など店舗の運営にかかわることすべて。つらいと感じたり、思い通りにならなくて落ち込むこともあります。でも、それを表に出してイライラしたり暗くなっていても、周りも一緒にどんどん暗くなるだけなんですよ」
「私が楽しそうに働いていれば、周りも頑張ってくれる。それに、店長という仕事の魅力も感じてもらえるのかなって思っています」
明るく話す木下さんだが、相談できる環境などはあるのだろうか。
「同期や先輩など、相談できる環境はちゃんとあります」
これまでも、自分だけでは解決が難しい課題に直面した際は、他店の店長や他部署の方に知恵を借りたり、同じ店舗のメンバーに手伝ってもらったり、さまざまな人たちと協力し合いながら乗り越えてきた。
やはり、一人で抱え込むのではなく、オープンなコミュニケーションを取れる人が店長職に向いているのだろうか。
「向いていると思いますよ。どんな仕事でもそうだと思いますが、抱え込むってすっごくきつい。別に社内の人じゃなくてもいいんです。例えば自分のパートナーとか、ちゃんと吐き出せる場所があれば大丈夫だと思います。
子育て中でも大丈夫!働きやすさをかなえる店舗運営
接客業と聞くと、土日に出勤必須、シフトに穴をあけられない、店長になったら休めないなどといったイメージもあるが、その部分はどうなのだろう。
木下さんが実際のシフト表を見せながら話してくれた。
「私は今月、土曜も日曜も休みがありますよ。ほら、2連休も。全然休んでますよ」
他にも、先日お子さんの体調不良で急遽休みになったメンバーがいたのだが、代わりに誰かが出勤するということは無かった。
「その日に出勤しているメンバーでカバーしあえるので心配はいりません。もちろん、店舗運営に影響が出てしまうほどの欠員が出たら、誰か早めに出勤できる人がいないかなど店長が調整することもあるかもしれません。でも、それは稀だと思いますし、もともとそうならないように調整しています」
また、基本的に残業はない。勤怠も1分単位でつけることができる。
「この店に着任した際に一人一人と面談をしているんですが、家族のこと、困っていることなどを全部ヒアリングしているんです。お子さんの参観や面談といった学校行事、部活や習い事の大会などは考慮してシフトを組んでいます」
自分の状況をわかってくれているからこそ、相談もしやすい。
木下さんの従業員へのフランクで壁を作らないコミュニケーションが働きやすさとなってあわらわれている。
店長を続けていくうえでの「やりがい」は?
店長として苦労を重ねながらも活躍し続けている木下さん。
その原動力はどこにあるのだろうかと、仕事のやりがいをうかがった。
「やっぱり、お客様から笑顔もらえることが一番のやりがいですね」
お客様のなかには日用品の買い物だけではなく、家の困りごとを解決してほしいと来店される方も多い。
「お客様は私たちをすごく頼りにして来てくださって、困りごとが解決すると、とてもうれしそうな顔で帰られるんです。中には、出来上がったものを写真に撮って見せに来てくださる方もいるんですよ」
また、お客様だけではなく、従業員の笑顔もやりがいにつながっているという。
「笑顔で働き続けることって意外と難しいと思うんです。 いろんな不満があったとしても、行きたくない職場にはしたくないので、そのための環境作りは頑張っています」
「人」の魅力が生きる接客
最後に、木下さんが思うグッデイの魅力とは何かをうかがった。
「グッデイの良さは、人ですよ!絶対!」
と、すぐに力強く答えが返ってきた。
そういえば、人事の神武さんもまったく同じことを言っていた。
「グッデイの人たちってお客様との距離がちょうどいいんですよ。『また来てくれたんですか!』とか『いつもありがとう!』って。そういう距離感が近い接客ができるのがすごくいい」
「あとは、いい意味でおせっかい。お客さんと一緒になって心配したりもするんですよ。『大丈夫?これも買わんでいいと?』って」
例えばあなたが一鉢の植物を購入したとします。
すると、くらしの中に水やりや手入れなど新たな習慣が生まれ、家族との会話も増えるかもしれません。
また、抱えている困りごとが解決したら、その先ずっと笑顔で過ごせるようになるでしょう。グッデイで働くということは、ただ「商品を売る」というその場限りのものではなく、その先にある「くらしを豊かにする」ことなのではないでしょうか。
お客様の生活に寄り添い、一人一人と丁寧に向き合うホームセンターのしごとは、働くあなたの心までも豊かなものにしてくれるはずです。