会社を経営する。
それってきっと大変な事なんだと思います。
「様々な変化に強い会社が生き残っていくんですよね」
そう話すのは、中小企業の業務改善コンサルティングを行う、株式会社ワクフリの代表髙島さん。
コロナ禍の影響もあって、社内のDX化や在宅勤務の推進ニーズから問い合わせが増えているそう。
今回募集するのは、総務兼マーケターとコンサルティング補助・PM(プロジェクトマネージャー)補助の2職種。
時短や在宅でないと働けないなど、いろんな制約があって働くことに二の足を踏んでいる人、そしてなにより、自分の能力を活かし、仕事をとおして社会を良くしたい、そう考えている人に是非チャレンジしてほしいと思います。
JR博多駅、博多口の正面、スターバックスが入るビルの1階にあるコワーキングスペース「fabbitGG博多駅前」
シェアオフィスの機能も備えているこの場所にワクフリは入居している。
社内の働き方を変えたママ人材
髙島さんに、最初にお会いしたときに、社内の働き方を変えたママ人材が2名いるという話を伺った。
昨年1月に開催されたオンライン採用イベントで出会った濱岡さんと池田さんだ。
その時に採用された1人、濱岡さんにご自宅でお話を伺うことにした。
「私、まだ一度もオフィスに出社したことがないんです」
そう話す濱岡さんは、現在、フルリモートで仕事をしている。
コロナ禍の影響で、現在は週1日出社を実践しているワクフリ社内でもフルリモートという働き方は、先述したママ人材のお二人が最初だったそう。
濱岡さんが、この働き方を希望したのは、医療的ケア児といわれる、人工呼吸器や胃ろう等の医療的ケアが必要なお子さんがおり、誰かが自宅でケアを行わないといけなかったから。
「働けないかも」からのチャレンジ
濱岡さんは結婚を機に新卒で入った会社を退職した。
結婚後は、国の省庁管轄の広報の仕事に従事。派遣社員から直接雇用となり継続して働くつもりだったが、ご主人の転勤を機に退職し、関東から福岡に引っ越してきた。
もともと子どもが生まれたら育児に専念すると思っていた。
「そして、子どもが小学校に上がったら働こうと思ってたんですが、下の子が年中のときに医療ケア児になって、家から出れないってなってしまって。働くの難しいなって諦めてました」
そんなある日、息子さんが小学校からもらってきた採用イベントのチラシを目にした。そこには『リモートワークの仕事』の文字が。
「これだったらいけるかもって思いました。でも、条件として通院などがあるので週1日はお休み、日中は訪問看護師さんと一緒に入浴などのケアをするので休み時間は2時間、となかなかハードルがあるかなって思ったんですけど」
「やらないで後悔するより、やってみた結果どこからも『いや、こんな条件無理だよ』って言われたらそれは縁がなかったってことで、とりあえずチャレンジしてみようって思ったんです」
そこにたまたま参加していたのが髙島さんだ。
話をしてみると、仕事内容にも興味が持てた。
そして、なにより髙島さん自身が楽しそうに仕事をしていると感じたのだとか。
『ワクフリ』という会社名にもなんだかワクワクした。楽しみながらチャレンジしたいという自分の想いと一致した。
「入社したいです!」という意思を伝えると、髙島さんからも「ぜひ!」という返事をもらった。
入社の際に、懸念材料だった条件について話すと、返ってきたのは、「全然、そんなこと気にしなくていいよ。色々条件あるんなら遠慮せずに言って。働きやすいように環境整えるから」という言葉だった。
「あ、なんか、色々悩んでたけど、相談してみないとわかんないなって、杞憂に終わって。今は自分の理想の働き方をさせてもらっています」
現在、濱岡さんは広報やイベント企画の仕事をおこなっている。
元々広報の仕事の経験があり、会社としてもちょうど、広報やイベントに力を入れたいというところがあっての現職となった。
コロナ禍で、世の中の常識がそうではなくなった。
でも、濱岡さんにとって、リモートワークが一般的になったのはとても良い変化だったようだ。
制約・条件があるから働けないかも。そんな風に思っている人はたくさんいるかもしれない。でも、濱岡さんのように「やらないで後悔するよりやってみよう!」という一歩が大きな扉を開くことにもなり、会社に新しい風を吹き込んでくれる、そんな気がした。
起業のきっかけは、20代の頃の経験があったから
濱岡さんの入社条件を二つ返事でOKした代表の髙島さん。
「僕の経歴って結構めちゃくちゃで、20代の頃はすごくお金がなくて生活破綻者みたいな生活してたんです。そこから事業再生コンサルの世界に入ったんです」
事業再生の仕事で感じたのは、経営者は雲の上の存在ではなくて、普通の人だという事。
自分で起業した人もいれば、何かのきっかけで経営者になったという人もいる。
「会社を経営するにはたくさんのことをやらないといけないんですよね。人を雇えば勤怠管理や業務の可視化、経理など。けれど、そこがめちゃくちゃで、見て覚えろ、みたいな文化でやられているところも多くて」
「今回のコロナのような状況になったときに変化についていけない、となって潰れる会社が多いんですよね」
基礎となる部分がきちんと機能していないと会社は潰れる。働きやすい環境を整えるためにはその基礎の部分をしっかりしないとダメだというのを実感し、そこから業務改善コンサルタントとして独立した。
当時、髙島さんのような事をやっている人が日本で他にいないと言われたことがあったそうだ。最初は、半信半疑だったが、2年経っても3年経っても同じようなことをやる人は現れなかった。
「自分は何か1つのことを職人のようにやるというよりは、世の中にあるものを俯瞰してとらえて企業に提案するというのが向いてるのかなって。でも、数年個人でやって1人では限界を感じ、組織をつくろう、法人化しようと思い、ワクフリを設立しました」
大企業ではなくて、中小企業をメインに事業を行うのは何か理由があるのだろうか。
「20代の頃、生活破綻者のような生活を経験したことが大きいかもしれません。生活のレベルが低い時と高い時で見えてくるもの、考え方って変わると思うんです。お金がない底辺を経験したからこそ分かるんですが、大企業に比べて資金や人材が豊富ではない中小企業は視野も狭くなってくるし、本来やるべきこともやれる環境がない。だからそこを変えないと日本は変わらないなっていうのがあって」
「中小企業の経営者さんって従業員のことを想っている、すごく良い方がいるんです。でも、業務の改善や推進する時間をつくることができる経営者さんってそんなに多くないんですよね。そこができる様になれば会社が良くなるし、いいマインドを持った経営者の元で働く従業員の方の幸福度が上がるじゃないですか。僕は、そこを目指しているので中小企業をメインにしています」
ワクフリが中小企業をメインに事業展開しているのは、髙島さんの見ている世界、目指す社会があってこそなのだ。
「僕の目指す社会は『どこで働いても、どこの地域にいてもみんなが同じ』です。今の時代、才能とか立地とか経歴学歴で差が出るのはおかしいですよね。どこにいても仕事はできますし」
創業時2名で始めたワクフリは、業務委託のメンバーを含めると今では、20名を超える組織になった。
先述した濱岡さん達の採用をきっかけに、フルリモートが可能になったことで、横浜在住で総務を担うママ社員やTwitterから応募し採用されたメンバー、福岡をはじめ北九州、東京、神奈川など様々な場所で様々な経歴を持ったメンバーが働いている。
今回の求人も、出社、在宅勤務どちらでも可能だそうだ。週1日出勤、または、気が向いた時にはオフィスに来てメンバーと顔を合わせてコミュニケーションを取るもよし、住んでいる場所や家庭の事情などでフルリモートを希望することもOKとのこと。
では、2つの職種はどんな仕事なのだろうか。
「総務兼マーケターは一般的な総務業務全般と社内のマーケティング業務を、コンサルティング補助・PM(プロジェクトマネージャー)補助は、クライアントさんへ提出する資料の作成やコンサル担当メンバーのヒアリングの補助などを行います。また、業務改善に必要なツールを導入する際にはクライアントさんの仕様に設定する業務などを行いますがやり方は覚えれば簡単だと思います」
「どの仕事も、教えられたことしかやりませんという姿勢の人だと厳しいと思います。コンサルティングも私ともう一人以外は未経験からのスタートです。各クライアントに合わせて実践型でやっています」
世の中のコンサルティングはある程度体系が出来上がっているそう。しかし、ワクフリの場合はクライアントに合わせて実践型で行っているため、その時の状況によって変更も多い。
その変化についていけるかどうかも重要な要素かもしれない。
今まで受けた相談は1000社以上。実際にワクフリが関わった企業は200社を超えるという。
大小さまざまな企業、様々なパターンがあって面白そう。
「面白いですよ。でも、今は組織になったので、昔は個人でどんなに小さな案件も受けていたけど、今は正直難しくなってきていて、昔ならやっていた案件も会社の料金にあっていなかったら断ることもあります」
「メンバーを食べさせなきゃいけないから。売り上げをもっと上げて、小さい案件も受けれるようにしたいんです。ゴールはまだまだ先です。1合目にもいってないかな(笑)」
インタビュー中に髙島さんがあるものを見せてくれた。
創業期から年々増えていったメンバーの顔写真が年表のようになったパワポだ。
「こんなのつくってみたんです。」
そう言いながら嬉しそうにメンバーのことを色々教えてくれた。
ここ1年、福岡じょしごとを通して何名か採用をした。
社員の数も増え、採用が活発になったからこそ見えてきたこともあるという。
「最近、メンバーとも、自分たちの事業にちゃんと共感してくれて、想いがある人じゃないと入れたくないという話をよくするんです。今いるメンバーはその想いが強いので、エントリーした理由が、“自分がリモートで働きたいからとか、融通がきく働き方ができそうだから”が先にきちゃう人だと、だったらワクフリじゃなくてもいいよねと」
改めて、自分たちは何を目指しているのか、何を成し遂げたいのか。
こうやって事業に共感してくれる仲間が増えたタイミングで、会社のビジョンとミッションを整理しなおした。
ワクフリの事業への共感、ビジョンを実現する為に一緒に走ってくれる人、そんな仲間と共に、世の中の会社をよくしたい。
クライアントである企業が、そして、自分たちが働く『ワクフリ』という会社がそんな場所になったら・・・
会社を経営していく。
大変なことの方が多いのかもしれません。
でも、様々な変化に対応しながら、そして何よりもワクワク楽しみながら仕事ができる環境に身を置いてみる。
『どこで働いても、どこの地域にいてもみんなが同じ』
そんな想いを持つ髙島さんのもとで働いてみませんか?
※撮影時はマスクを外していただきました。