イメージを変えたい!美容業界出身の女性代表が率いる会社とは
子どもが大きくなったとき、地球の環境はどうなっているのだろう。
子どもを育てることは、自分がいなくなったずっと先もよりよい世界であって欲しい、と願うことなのかもしれません。
今回ご紹介するのは、廃棄物処理という仕事を通してよりよい未来、よりよい環境を考えている会社です。
博多駅から徒歩10分のところにある株式会社Green propの本社。
グリーンで彩られたエントランスは、ナチュラルテイストのカフェのよう。はじめて見た人は、ここが廃棄物処理の会社だとはだれも、気付かないかもしれません。
インタビュー中も、通りかかった人が「何のお店かな?」という感じで覗き込んでいく一幕もありました。
今回Green propで募集するのは、「営業」「営業事務」「広報アシスタント」の3職種。
このおしゃれな空間で、入社後一緒に働くことになる新業態開発室室長・CS営業課課長の内藤さんと未来デザイン室室長の丸山さんに話をお聞きしました。
すごくおしゃれな社屋。これは、代表の川添さんのこだわりでしょうか?
「廃棄物処理についてグレーとかダークなイメージをお持ちの方も多いと思いますが、そのイメージを変えたいという思いを、代表の川添は強く持っています」
美容業界で起業も考えていた川添さんに後継として白羽の矢が立ち、後を継ぐことになったのは2013年のこと。
入社当初は作業服を着て現場に入り、ベルトコンベヤーで流れてくるゴミを選別する仕事もしていたそう。
「私たちが扱っているのは廃棄物ですが、処理のやり方に気をつければ資源になります。豊かな生活のためには、出したゴミが当たり前に回収されて適正に処理されていく。廃棄物処理という仕事は、社会にとってはなくてはならない存在であり、積極的に情報を発信していくことで、皆さんに親しみや関心を持ってもらえたらと思っています」
美容業界にいた川添さんならではのこだわりが、社内の隅々に感じられる。お話を伺った部屋には、環境やCSRに関するたくさんの本が並べられた棚にキッチンも併設されており、みんなで料理して食べることもあるとか。
まだまだ業界に対する情報公開が進んでいないと課題を感じているからこそ、明るくオープンな空間づくりがなされているように感じる。
より最適な方法をワンストップで提案する営業のしごと
営業を行う部署で一緒に働くことになる、内藤さんは、事務職で長く働けるところを探していた時にGreen propに出会った。
「私は特にキャリア志向でもなく、言われたことをやるというところからスタートしました。頼まれた仕事がすぐ終わってしまうことも多かったので『これ手伝います』というのを勝手にやっていると、いろいろと任せてもらえるようになったんです。その後、新業態開発室という部署ができて室長に就任しました」
キャリア志向ではないと言いつつ、新業態開発室室長・CS営業課課長と着々とキャリアを築いていらっしゃいますね。
「当時は私一人しかいなかったので、必然的に室長になりました(笑)」
営業職は、廃棄物や環境対策でお悩みのお客様に対して、最適な処理の方法やお取り組みのご提案から処理完了までを管理し、その課題が解決するまで一貫してサポートを行うそう。
「具体的には、お客様を訪問し、依頼いただいた内容を確認後、内容にマッチした協力会社を調整し契約を結びます。その他、収集運搬の現場に立ち合ったり、協力会社を訪問し受入状況の確認を行ったりすることもあります」
廃棄物処理は行政から得ている許可の元でできることが決まっている。そうなると、1人のお客様が複数の種類の廃棄物を一度に処理する際には、複数の処理会社を利用しなければならない。
しかし、Green propでは協力会社とのパートナーシップを活用して、廃棄物はもちろん、周辺の環境課題解決に向けてもワンストップでいろんな提案をしていく「廃棄物管理ワンストップサービス」というサービスを行っている。その提案を行うのが営業の仕事だ。
「営業の仕事は、お客様の取り組みや法令関連など覚えることが多いので勉強好きな人、なによりお客様の役に立ちたいという想いが強い人はむいていると思います」
「また、廃棄物というのはどこからでも出てくるんですよね。ここは福岡の会社ですが、お客様は全国にいます。個人の方からの問い合わせもありますし、一部上場の大企業の方と話すこともあります。いろんな立場や分野の方と話ができるのがやっていておもしろいですね」
そして、営業職の事務的なサポートを行うのが営業事務。
営業事務の仕事は、契約書や見積もりの作成、顧客情報を管理しているシステムの更新・作成といった営業のサポートが中心だそう。
「営業という仲間の力になることを通して、お客様の役に立てることはやりがいではないでしょうか。お客様のもとに直接伺うことはほぼありませんが、電話でのやりとりは多く、直接ご指名で電話がかかってくることもよくあるんですよ。」
少数精鋭でやっているため、自分の担当業務以外にも経理業務や他部署のサポートにもチャレンジする意欲がある人は大歓迎だそう。
廃棄物処理の会社が行うCSRサポートとは
次にお話を伺ったのは、未来デザイン室の丸山さん。
丸山さんが入社したきっかけは、以前働いていた解体業の会社で、解体工事で出た廃材の処理の業務を行っていたときの事。クライアントの多くがハウスメーカーで、会社によって要求事項が全然違うことに興味を持ったそう。
「リサイクル100%に向けて一生懸命に取り組んでいる会社もあれば、費用を抑えることを一番に考えるクライアントもいました。しかも規制が多い廃棄物の種類もある。もっと廃棄物処理について知りたいと思っていたところ、ご縁をいただいて入社しました」
Green propでは廃棄物事業だけではなく、CSR(企業の社会的責任)をサポートする事業も行っている。
未来デザイン室では、CSRをサポートする広報アシスタント業務のスタッフを募集する。
「CSR経営サポートは、廃棄物という側面から環境問題を考えてきたからこそできたサービスです。廃棄物事業の担当者様も、例えば省エネや環境配慮設計の商品づくりなど廃棄物以外の環境課題への取り組みを会社から要求されることが増えてきました」
「企業もまた、利益を追求するだけでなく、社会との調和をとりながら経営していくことが求められる時代です。環境一辺倒、社会貢献一辺倒ではいろんな課題解決が難しくなってきているなと感じていたところ、CSRという考え方に出会いました。経済・環境・社会とバランスの取れた経営をしていくことが、社会的責任をまっとうし、社会市民の一員として認知されるようになります。もっと大きな視点から企業様の取り組みを応援したいということでスタートしました」
広報アシスタント業務では、CSR経営サポート事業の資料作成やデータのまとめ、自社ウェブサイトの更新やメールマガジンの配信などの広報業務をしてもらいたいとのこと。
「広報系の経験は必須ではありません。一般的なオフィススキルがあれば十分だと思います。この仕事のやりがいは、クライアント企業に入り込んで課題を把握し解決を促すこと。会社が変わる転換点に立ち会える点が一番ですね」
捨てるというところから、それをどう資源としてとらえ、企業の成長につなげていくか。企業と一緒になって、課題を解決していく仕事はとてもやりがいがありそうだ。
子育てしながら働くことが、若手社員の見本に
では、実際に働くとなると、どのような働き方が可能なのだろう。
「会社としてもできるだけ長く勤めていただきたいので、働き方については、話し合いながら決めていければと思います」
現在Green propでは正社員がほとんどですが、週に2回午前中だけというパート勤務の人もいるそう。在宅勤務に関しても、完全在宅の人はいないものの、入社1年経過後は在宅勤務を多めにしたいという希望があれば、在宅でできる仕事をピックアップすることも検討しているとのこと。
柔軟に対応してくれる姿勢が心強い。
「それから、基本的に残業はしないという風潮が強いです。若手が定時に帰っても誰も何とも思いませんし、自分たちも『役職があるからみんなが帰るまで会社にいないと』というわけでもありません」
「小さなお子さんがいる場合、保育園の送り迎えで時間がズレることもあると思います。それもみんな理解があるし、家庭での役割もしっかり担っていただきたいと思っていますので、遠慮することはありません。当社では男性社員が育休を2ヶ月近くとったこともありますよ!」
2ヵ月も!男女問わず育休を取りやすい環境が整っているんですね。
「逆に女性社員で育休をとった人がいないんです。子育てをしながら働ける制度は準備しているのですが、女性社員の平均年齢が若いこともあり、利用実績がまだありません」
子育て中の女性が加わって、これから結婚や出産を控える女性社員の見本になってくれたらという思いがあるのでしょうか?
「そうなんです。出産を経て仕事に復帰する姿を間近で見られたら、若い社員も安心できるのではないでしょうか。私たちも制度を運用したことがないので勉強したいですし、プライベートに変化があっても長く働ける文化を育んでいきたいと思っています」
「『愛』を育み続ける」行動指針の意味とは
ところで、お二人から見た代表の川添さんはどんな方ですか?
女性社長ということで、興味があるのですが……。
「社員をいつも見てくださっており、成果が出るとすごく褒めてくれます。頑張っているところはきちんと見てもらっているなと感じます」
川添さんは社員一人一人に対して人生が豊かで楽しくなるように仕事以外でも多方面からのアドバイスをくれるのだとか。
「会社は社員みんなが一緒に成長できる場でありたいと思っています。どんな人生を送りたいか、そのうえで仕事をどう活用したいか、自分自身の成長と仕事がリンクしていることが、その人の成長意欲と結びついているんですよね」
「だからこそ、川添も仕事以外のアドバイスをよくくれますし、どんな意見でも自らの学びの一つとして捉えるので、質問されて何も出てこない人より、意見交換をして一緒に前に進んでいく姿勢がある人の方が、Green propには向いていると思います」
急に川添さんから質問を投げかけられることもあり、あたふたしていると、「油断してたやろ~」とツッコミが入ることもあるそう。
最後に、Green propのサイトを見ていて気になったのが、行動指針の一つ、「『愛』を育み続ける」という項目でした。
これについて、丸山さんと内藤さんは顔を見合わせつつ、こんなことを話してくれました。
「社員同士の距離が近いですし、川添も社員のことをすごくかわいがってくれています。愛なのか、おせっかいなのか……」
「おせっかいのほうが強いかも(笑)」
「社員もみんな、おせっかい焼きの人が集まっているかもしれません」
「おせっかいを焼くということは、もっとできることや役立つことはないか、広い視野を持って見ているということでもありますよね」
「私たちはサービス業なので、ニーズが満たされて喜んで下さることで対価をいただいています。何とかしてあげたいというという気持ちが源のような気がします」
訪れた時はナチュラルな雰囲気の社屋が素敵だなと思いましたが、話を聞いてみると、誰かのために役に立ちたいという皆さんの心持ちもさらに素敵な会社でした。
愛のあるおせっかい、それがGreen propの原動力なのですね。
※撮影時はマスクを外していただきました。